普段から汗をかきやすい方は多汗症の可能性があります。
実は多汗症にもいろんなタイプがあり、人によって症状も異なります。
このページでは、そんな多汗症の種類や原因、また効果的な改善方法について紹介しています。
「汗をかきやすい」
「汗で体臭が気になる」
こんな悩みを抱えている方は、ぜひ参考にしてみてください♪汗を抑えるだけで体臭も軽減できますよ!
目次からササッとチェック
多汗症の細かい分類
という事でさっそく多汗症の種類についてです。
多汗症を大きく分けると
・全身性多汗症
・局所性多汗症
この2つのタイプに分かれます。
更に、局所性多汗症に関してはさらに細かい分類に分かれていきますので、それらに関しても簡単にですがまとめていきたいと思います。
全身性多汗症
全身性多汗症は、その名の通りで全身に対して汗をかきやすい状態です。
首・背中・足・お腹などの汗が普通の方より多く出てきます。
この全身性多汗症に関しては、原因が特定できるものとできないものがあり、特定できるものを続発性の全身性多汗症と言います。
逆に特定できないものは原発性・感染症などが原因となっていることが感がられます。
局所性多汗症
局所性多汗症は、特定の部位に対して汗が多量に出てしまう状態です。
多い例だと、ワキ・足・頭部・手などがあります。
だいたいの方は、この局所性多汗症であることが多く、足の臭い・ワキガなどの原因にもなりうるのです。
そして、局所性多汗症を更に細かくみてみると
・掌蹠多汗症
・腋窩多汗症
・頭部の多汗症
・上半身の片側発汗
と、4つの分類に分かれます。
それぞれの原因や症状についても、簡単にですがご覧いただきましょう。
掌蹠多汗症
これは掌と足に汗を多く発する症状です。
掌の場合は「手掌多汗症」。足の場合は「足蹠多汗症」とも呼ばれています。
特に掌の多汗症に関しては、「手が湿る程度」「水滴ができる」「汗がたれる」など、3つの段階に分けられて、その症状によって重症度を判別しています。
重症レベルが高いと書類を濡らしたり、電気製品を壊してしまう可能性もあるので、早めの治療や対策が必要不可欠です。
腋窩多汗症
腋窩多汗症は、局所性多汗症の中でもワキ汗に特化した症状です。
ワキガの原因の1つでもあります。
緊張感・不安感などが原因で多量の汗を発してしまう状態で、症状が酷いと汗が垂れてくることもあります。
薬や手術などの治療法もありますが、軽度であれば制汗剤やワキパットなどで対策もできます。
頭部の多汗症
頭部の多汗症は、局所性多汗症の中でも頭部に特化した症状です。
汗と言えば頭から垂れてくることが多いと思いますが、特に汗をかきやすい人の多くはこの頭部の多汗症である可能性が考えられます。
体温が高くなったり、交感神経の刺激によって汗が大量に出てきます。
頭部の汗は、なかなか隠すことができないので一番他人に悟られやすい症状でもあります。
上半身の片側発汗
上半身の片側発汗は、局所性多汗症の1つというわけでもありませんが意外と多い症例なので、紹介させて頂きます。
この場合も、交感神経の損傷などで汗が出やすくなり、顔や首などから発汗していきます。
発汗以外にも紅潮などの症状が出る事があり、アメリカでは20万人近くがこの症状を発しているとの報告もあります。
多汗症の大きな原因
多汗症の大きな原因は自律神経の乱れが考えられます。
自律神経には交感神経と副交感神経があり、特に交感神経の働きが活発になってくると汗が出やすい傾向にあります。
交感神経と副交感神経の役割について以下ご参照ください。
【交感神経】
・交感神経は体を緊張させる作用があります。心拍数・血管・消化器などに関わっている神経で心身を緊張にもっていくのが主な働きと言えます。
【副交感神経】
・副交感神経は交感神経とは逆で、心身をリラックスさせる作用があります。
この2つのバランスがうまくとれていることで自律神経も安定しているわけですが、これらが乱れると、バランスをうまく保てなくなり、更に交感神経の作用が強くなると汗を発しやすくなるという事です。
多汗症で起こり得る症状
多汗症で起こる症状は基本的には発汗だけです。
先程もお伝えした通り、症状のレベルによって汗の量は異なりますが、多汗症そのものの症状としては「汗がでる」という事です。
ただ、汗が原因で体臭を発する可能性もあります。
特に、ワキや足などは要注意です!
多汗症=ワキガというわけではありませんが、ワキから出た汗とワキの皮膚に付着した細菌が混ざる事で臭いを発する為、汗をかきやすい人にワキガが多いという事実は否めないと言えます。
足も同様で、汗そのものには臭いはありませんが、足の裏の皮膚に付着している雑菌と汗が混ざる事で足の臭いを悪化させているので、臭いを抑えるには汗を止める事が先決だと言えるでしょう。
タバコも多汗症に影響するって本当?
これは事実として捉えてください!
タバコにはタールとニコチンが含まれていることはご存知かもしれませんが、このニコチンには汗の基となる汗腺の働きを活発にする作用があります。
なので、タバコを吸っている方は知らぬ間に汗をかきやすい体質へと変化させているというわけです。
「タバコを吸うとストレス解消できるし、副交感神経と同じ効果なんじゃないの?」と思う方もいるかもしれませんが、これは大きな勘違いです!
確かに気持ち的にはストレス発散できているかもしれませんが、気持とは裏腹に体には良くない作用を働くのがタバコです。
ニコチンは中枢神経を刺激する作用もあるので、これによって体温調節が難しくなります。
そうなると、体温のコントロールがうまくできなくなり、結果的に体温が上がって汗をかきやすくなってしまうという事です。
”タバコはやっぱり体に良くない!”そして”多汗症の原因にもなり得る”という事だけ覚えておきましょう!
効果的な改善方法と対策について
では、多汗症と向き合って効率良く改善していくためにはどうすれば良いのか?
原因についてはある程度把握できたと思うので、ここからは多汗症を改善するのにオススメの方法を紹介していきます。
- 【食事の見直し】
- ・日々の食生活でも多汗症を改善する事ができます。多汗症そのものを改善するというよりは、汗をかきにくい食べ物を摂るようにするという事です。刺激的な食べものは避けて大豆製品やハーブティーなどを意識的に摂るようにしてみましょう。
- 【病院での治療】
- ・病院での治療法はさまざまです。塩化アルミニウム液の外用やボトックス注射、他にも内服薬の服用や手術での治療法もあります。どんな方法を試しても改善しない場合には相談してみると良いですね。
- 【ストレス発散】
- ・ストレス発散も大切です。特に緊張しやすい人やあがり症の人は汗をかきやすい体質なので、自然と多汗症になっていたり、それらが原因で体臭を放っている可能性もあります。日々のストレスを発散して毎日できるかぎりリラックスした状態を作れるようにしましょう。
- 【制汗剤】
- ・ワキや足などには制汗剤がオススメ!もちろん、お腹や首回りにも使用できるので、制汗剤1本で体の汗を抑える事ができます。最近では顔に使用できる制汗スプレーなども販売されていますので、自分の症状に適した制汗剤を使ってみると良いと思います。
この記事のまとめ
多汗症の原因や簡単な対策方法についてはご理解頂けましたか?
意外と多くの方が悩みを抱えている多汗症ですが、絶対に改善できないというわけでもありません。
1つ1つできる事を実践していけば、今よりも確実に汗の量を減らすことができます。
このページをご覧になっている皆さんは、少なくとも普通の方よりも原因や対策についての知識を得たわけですから、これを機に早めに対策してくことをオススメします!
悩める多汗症を改善していきましょう♪