冬は様々な体の不調に悩まされがちなもの。
特に風邪やインフルエンザ、冷え性などを始めとした寒さや冷えからくる体のトラブルには困ってしまいますよね。
ですが運動もしていないのに、本来寒さとは関係ないはずの汗を冬場にかいてしまうのは一体なぜなのでしょうか。
この記事では寒いのに汗をかく原因と、風邪を引く前に取っておきたい対策についてご紹介します。
寒いけれど汗をかく、その原因は自律神経にあった…?
目次からササッとチェック
そもそもなぜ汗をかくと風邪を引く?
小さい頃から『汗をかいてそのままにしていると風邪を引く』と親から言われて育ってきた方もいらっしゃるかと思います。
ではなぜ、汗をかいたままにしておくと風邪を引いてしまうのか、その理由はご存知でしょうか?
汗をかいて風邪を引く、一見迷信の様ですがきちんとした理由があるんです。
汗をかくのは体温を下げる為
そもそも汗は何の為にかくのでしょうか?
汗には幾つかの働きがありますが、その最たるものが体温調節です。
人間は汗腺が発達しており、気温が高い時や体温が高くなった時は、体を守る為に汗を流して体温を下げ、調節しようとします。
体から出た汗が蒸発する時に大きく熱エネルギーを持っていくので、それによって体温を下げる事ができるという仕組みになっています。
汗を放置すると必要以上に体温が奪われる
そんな体にとって重要な働きを担う汗ですが、そのまま放置していると逆に体温が奪われ過ぎてしまうという危険性もあります。
特に体表面の汗は乾いていても、身に付けている衣服が汗で濡れて肌に密着してしまっている場合は要注意。
それによってどんどん体温が下がっていってしまうんです。体温は高すぎてもいけませんが、当然低すぎても体に不調が起こってしまいます。
体温が下がり過ぎると風邪を引く
そして、体温が必要以上に低くなると、体を病気のウイルスなどから守っている免疫機構の働きが低下して、抵抗力が弱まってしまいます。
そうなると風邪のウイルスにも感染・発症しやすくなる事によって風邪を引いてしまうというメカニズムです。
また、体が冷える事によって起こるトラブルは風邪だけではないので、なるべく体を冷やさない様に気を付けて、免疫をきちんと機能させる事が大切といえます。
寒いのに汗をかく原因とは一体何なのか?
それでは本題に移りまして、寒いのに汗をかく原因について探ってみたいと思います。
考えてみればみるほど、寒さと汗は全然関係がないと思えるのに、どうして冬の寒い時やさほど暑くない時でも汗をかいてしまう事があるのでしょうか?
原因は自律神経にあった?
自律神経というものをご存知ですか?
自律神経とは交感神経と副交感神経の総称で、私達の体の生命活動維持の為に意識していない所で働いています。
その働きは例えば心臓や呼吸器、消化器官などを動かしたり、血管を収縮・拡張させたりなどします。
そしてこの自律神経が汗をかく事にも密接に関わっているんです。
自律神経のバランスが崩れると様々な不調が発生する
通常は自律神経の交感神経と副交感神経はお互いにバランスが取れた状態でそれぞれ働いています。
しかしこのバランスが崩れる事で様々な不調が発生してしまいます。この不調を総称して自律神経失調症とも呼ばれます。
そしてそれが寒くても汗をかいてしまう事の大きな原因といえます。
発汗に関する自律神経のコントロールが効かなくなる事で、季節や体温に関係なく汗をかいてしまうという事が起こります。
多汗症も自律神経が原因?
こうして自律神経が乱れる事で、自分でも気づかない内に多汗症になっている可能性もあります。
多汗症とは読んで字のごとく、季節関係なく大量の汗をかいてしまうという症状。特に手や脇、背中が大量の汗で濡れてしまう事が多いものです。
寒いのに汗が出るのはこうした自律神経が原因として考えられると同時に、女性であれば更年期という年齢によるものである可能性も考えられます。
また、体に脂肪が多く付いている肥満体型の方は、体温の逃げ場がないので冬でも汗をかきやすい体質になってしまっているといえます。
寒いのに汗をかく場合の対策とは?
それでは、寒いのに汗をかく原因が分かった所で今度はその対策を考えてみましょう。
ポイントは自律神経をしっかり整える事です。すると自律神経失調症で他の症状が出ていた場合でも一緒に改善してくると思われます。
自律神経が乱れていると良い事はないので、原因不明の体調不良で困っている方はぜひ自律神経のバランスを取る様にしてみてください。
寒いのに汗をかく場合の対策 1.適度な運動
寒いのに汗をかいてしまう原因は自律神経なので、対策としては自律神経のバランスを整える事が大切といえます。
その為におすすめの対策は適度に運動をする事です。
有酸素運動として、無理のない程度にウォーキングやジョギングなどを続けていくと良いと思います。
また、おすすめの運動としてはリズムよくながら運動ができる踏み台昇降です。
寒いのに汗をかく場合の対策 2.カフェインを摂り過ぎない
日頃紅茶やコーヒー、緑茶などを愛飲していらっしゃる方も多いと思います。
しかし、自律神経のバランスが乱れている方の場合はそういった飲み物は控えめにしておいた方が良いかもしれません。
紅茶・コーヒー・緑茶に多く含まれているカフェインが交感神経を刺激してしまうので、ますます乱れが悪化してしまう可能性もあります。
ですので、寒いのに汗をかく方はなるべくカフェインレスの飲み物を選んで飲む事をおすすめします。
寒いのに汗をかく場合の対策 3.規則正しい生活を送る
また、自律神経のバランスが乱れている場合は、なるべく規則正しい生活を送る様にする事が対策として挙げられます。
例えば、朝は決まった時間に起きて、夜は決まった時間に眠る様にする、食事もなるべく毎日同じ時間に摂る様にする…など。
つい朝寝坊や夜更かしをしてしまいがちなものですが、自律神経を整える為には避けた方が良いでしょう。
また、寝ても寝たりない感じがある方や、すっきりと起きられない方も自律神経が乱れている可能性があるので、規則正しい生活を送る事で改善できるかもしれません。
寒いのに汗をかく原因と対策まとめ
今回の記事では、寒いのに汗をかく場合の原因と対策についてご紹介いたしました。
寒い時期は只でさえ風邪を引きやすいので、なるべく汗はかきたくないものですよね。
そんな時はぜひ、自律神経を整えて体調の改善を図ってみて下さいね。