最近はハラスメントで訴えることが多くなっていますね。
海外を筆頭にセクシャルハラスメント(セクハラ)で訴える事例が増えておりますが、体臭や口臭など臭いのハラスメントであるスメルハラスメントで訴えることはできるのでしょうか?
せめて訴えることはできなくても何かニオイ対策はしたいところ。それが加害者であっても被害者であってもです。
目次からササッとチェック
スメルハラスメントで訴えることはできる?orできない?
スメルハラスメントとはスメル(臭いの)ハラスメント(嫌がらせ)という意味ですが、口臭や体臭など体の悩みからの臭いだけでなく、キツイ香水のニオイだったり、タバコのニオイなどもスメルハラスメントに入ってくることでしょう。
人によってニオイの好みや強さなどは違う為、なかなか難しそうではありますが、加害者であれ被害者であれ臭いのハラスメントで訴えることができるのでしょうか?
ニオイを感じた被害者の場合
まずはニオイを感じた、スメルハラスメント受けた被害者が訴えることができるのでしょうか?
結論から先にお伝えすると、ニオイを発する本人に訴えることは難しいでしょう。
例えば、ごく一般的な生活をしており、毎日お風呂に入るなどしていた場合は不法行為を行っているとは認識されないため、いくら臭いのハラスメントを受けていると感じても法的に訴えることは難しいことでしょう。
それがプライベートなら尚更ですが、仕事関係であれば直接本人に訴えるのではなく、会社に対して対策するように訴えることはできるはずです。
そこで会社が何かしらの対策を全く行わない、会社が対策を行わないことで被害者側が診断書が必要な状態になってしまった場合は、会社に対して訴えることもできるかもしれません。
ニオイの元となる加害者側の場合
今度は逆に加害者側が訴えることはできるのでしょうか?
誹謗中傷される事実があるとした場合は法律的に訴えることができるでしょうが、体臭や口臭など毎日お風呂に入ったり歯を磨くなど、日常的に必要な行為を行っていない場合は加害者側に非がありますし、何か対策をするように言われた場合は誹謗中傷には当たらない可能性が高いため難しいでしょう。香水や柔軟剤、タバコなど自分でニオイを足している場合も同様だと思われます。
しかし、明らかに言動が悪かったり、言われたことに対策をしたことで不当な扱いを受けた場合は法的に訴えることができるかもしれません。
裁判をしてまで訴える人はほとんどいない
加害者側でも被害者側でも訴えるとなった場合は法的にも難しいことが多いようです。また、裁判をしてまで解決したいと望んでいる方も少ないため、実際に訴える人はほとんどいないようです。
そうなると、公共性の高い会社などを相手に対策を要求することが必要となってくるでしょう。
次は会社でどのような対策ができるかまとめました。
スメルハラスメントへの対策!
スメルハラスメントは自分が被害者になるだけでなく加害者になることもあります。
法的に訴えることを目的とせず、まずはお互いが歩み寄れる対策を行うことが必要でしょう。対策の仕方がわかっていれば、加害者であっても被害者であってもある程度その行動を理解することができ、会社内での出来事であれば会社に改善を求め訴えることもしやすいことでしょう。
ここでは会社という同一の場での会社へ訴えるための対策の仕方をまとめました。
空調を整える
大きな会社だけでなく、小さな会社でも比較的整えやすいのが空調だと思います。
コストは掛かりますが、空気清浄機や送風機などを導入することで被害者も目に見えるわかりやすい対策だと思います。家庭にも空気清浄機は普通に取り入れられたりしていますので、加害者側も変に気にすることはないでしょう。
部署規定や会社規定と統一のルールを設ける
加害者としての不摂生やマナーの改善がみられないときや、被害者側への加害者の改善行動を示させるためにみんなの統一ルールを設けることもひとつの対策となるでしょう。
会社規定や部署内での規定を設けることで、誰もが偏見なく対策をすることができますし、根拠ができますので、お互いが注意し合うこともしやすくなります。
社内での禁煙も今や当たり前ですが、これも社内規定などを改定したことで喫煙室を設けたり社内では禁煙などルールづくりが行われた証拠だといえます。
臭いのハラスメントでは、【香水の使用を禁止する】【身だしなみチェックを朝・昼行う】【月1回席替えを行う】などが規定ルールとして設定できるのではないでしょうか。
個人的に指摘するのは専門の人が行う
加害者へ直接訴えるのは誰でもよいというのではなく、決められた部署の人や直属の上司など被害者も立場を理解できる人が指摘することがよいでしょう。
個人的に指摘することは人権的な観点からも後々揉めることとなってしまうかもしれません。
もし、あなたが直接加害者へ言う立場だったときは、会社としてできる対策を整えてから伝えるようにするとより説得力が増すことになるでしょう。
個人的に対策をする場合は?
次に個人的な対策についてみてみましょう。被害者側の対策としてはマスクをするのが一番の対策となりますが、マスクだけでは現状を変えることができないため、どれだけ耐えられることができるかになってしまいます。
そのため、加害者に改善するように要求することが必要となってくるでしょう。とはいえ露骨に言うことは難しいので、あなたの気持ち的にも安らげるように、【ガムを食べる?】【デオドラントシート使う?】など口臭や体臭など私も気を付けているからあなたも一緒に気を付けようと促すことが必要です。
「今日は暑いね~」などフリの言葉をつけてあげるとより自然に訴えることができるでしょう。
加害者としての対策は?
加害者としての対策はほとんど加害者としての認識がないため難しいことが多いでしょう。
とはいえ、何かしら気づきを与えられた場合、怒りや悲しみを相手に求めるのではなく、自分の行動を振り返ってみることが必要です。
タバコの吸い過ぎやお酒の飲みすぎなど生活週間を振り返ってみたり、身だしなみが乱れれていないかなどをそういった点から改善をしていきましょう。
自分は何かしら対策をしているっていうことをアピールするだけでも被害者としては気持ち的に落ち着くことになりますので必要な行動といえます。
スメルハラスメントまとめ!
今回は臭いのハラスメントであるスメルハラスメントについての対策をまとめました。
ニオイは人によって感覚の違いや原因が体質的なところもあるため、加害者側も被害者側も法的に訴えることは難しいでしょう。とはいえ、被害者側が過度に訴えることは人権侵害に繋がりその行為を訴えられることがあるため注意が必要です。
まずは、個人的に話し合うというよりも会社などに相談し、全員が共有できる規定を設けることから始めることがお互いが歩み寄れることになると思います。
被害者側も自分が加害者になっているかもしれないという気持ちを持つことでお互いが気を付ける場を作ることにもなりますので常に何かしら対策を行っていることはアピールしたほうが良いかもしれませんね。