口臭の原因の1つとして胃や腸の病気が関わっている事があります。
口のニオイが気になったとき、まずは「虫歯」「歯周病」「食べ物」などが原因と考える方も多いですが、実は他にも口臭の要因で考えられる事はたくさんあります。
今回は、口臭と胃の関係性やその他、口臭の原因となる病気についての情報をまとめてみましたので、ぜひ参考にしてみてください。
目次からササッとチェック
口臭は胃の病気が原因?
初めに言っておきますが、必ずしも口臭の原因が胃にあるとは限りません!
あくまでも可能性の1つとして捉えておいてください。
単純な口臭の原因として、
・ニンニクを食べた
・ネギを食べた
・歯を磨いていない
・タバコを吸っている
などの原因も考えられます。
ただ、このページでは口臭と胃の関係について詳しく調査してみた結果をまとめているだけなので、「口臭=胃」とは勘違いしないようにご注意ください。
口臭に関係する胃の病気
さっそくですが、胃の病気が原因で口臭を引き起こす可能性がありますが、「どんな病気が関係しているのか?」取り急ぎ以下のような病気が考えられます。
- ・胃がん
- ・逆流性食道炎
- ・胃炎
- ・十二指腸潰瘍
では、これらの病気にかかるとどのように口臭が発生するのか?まとめていきましょう。
胃がん
1つ目は胃がんです。
胃がんには「胃粘膜上皮から発生するもの」と「上皮以外の組織から発生するもの」があります。
胃がんを患っていると胃腸の機能が低下します。
胃腸機能が低下する事によって食べ物が消化されなかったりうまく吸収されず、残ったものが腸内で発行して臭いに変わります。
この場合、体内から臭いを発しているので、歯磨きをしても口臭がなくなりません。
逆流性食道炎
逆流性食道炎は、胃酸や十二指腸液が食道に逆流する事で起こります。食道の粘膜を刺激し炎症を起こすことで発症します。
特徴としては、胸やけ・不快感・嘔吐や声がかすれたりする事もあります。
逆流性食道炎になると、胃の方から酸っぱいニオイが上がってきて、それが口臭となって外にはき出されます。
嘔吐する時にも独特の臭いを感じると思いますが、これに近しい状態です。
胃液が食道を逆流する事によって酸っぱい臭いを放つんです。
胃炎
胃炎には「急性胃炎」と「慢性胃炎」があります。
急性にしろ、慢性にしろ、胃炎になると食べ物を消化しにくくなります。
それによって、食べ物が長い時間胃の中に滞在する事になり、食べ物が発酵して臭いを発します。
胃炎の場合、口臭が卵の腐ったような臭いになる為、意外と本人でも気が付きやすい場合があります。
症状としては、胸やけ・嘔吐・腹痛などが現れてきますので、もし自覚症状があるようでしたら、早めに病院で検査を受けるようにしましょう。
十二指腸潰瘍
十二指腸潰瘍は、意外と若い世代に起こりやすい病気の1つで消化性潰瘍(しょうかせいかいよう)とも呼ばれています。
食前・空腹時に痛みが強まる事があり、吐き気・嘔吐・食欲不振などの症状が現れます。
ストレスや喫煙などが原因で起こり、この病気にかかると口臭も悪化します。
胃酸過多による口臭、ゲップをした時に酸っぱさを感じるなどの症状を実感する事もあるので、自分自身で感じる口臭に酸っぱさを感じたら、十二指腸潰瘍である可能性も考えられます。
※その他の関連する病気
という事で、4つの胃の病気について紹介させて頂きましたが、他にも口臭を悪化させる病気があります。
口臭と関係しているのが胃だけとは限りませんので、他の病気も併せて注意するようにしましょう。
糖尿病
糖尿病の場合、薬の副作用など口が乾きやすくなってしまい、それによって唾液が生成されずに、口臭が悪化するケースが考えられます。
もちろん、糖尿病の方すべてに対して口臭が悪化するとも限りませんが、可能性としては口臭の原因が糖尿病であることもあるという事を覚えておこう。
歯周病
歯周病は間違いなく口臭の原因の1つです。
軽い症状であれば、そこまで極端に口臭がする事もありませんが、歯周病菌が増殖している事で口臭を発する事もあるので注意が必要。
更に、症状が悪化すると歯周病は歯茎から血が出たり、膿みが出る事もあります。
ここまで進行すると、口臭もだいぶ感じやすくなってしまうので、周囲の人へも影響が出てきます。
定期的に歯医者にいって歯や歯茎の状態をチェックしてもらうのがベストです!
肝機能障害
一概に肝機能障害と言ってもいろんな症状・病状があります。
ただ1つ言える事は、肝臓は食べ物を消化する役割とそれを尿に変える役割を担っているという事。
人にはなくてはならない臓器であり、健康に必要な機能です。
なので、肝臓が弱まってしまうと肝機能が正常に働かず、食べ物もうまく消化できなくなって尿として排出できません。
そうなるとアンモニア臭が肺に運ばれてしまい、結果的に口臭となって外に排出されていくのです。これが肝機能低下による口臭の原因の1つです。
副鼻腔炎(蓄膿症)
俗に言う蓄膿症ですが、蓄膿症は副鼻腔に膿が溜まります。
この膿みが悪臭の原因となり、口呼吸や鼻呼吸と混ざって外に排出されます。
自分自身でも嫌なニオイを感じる事があるので、早めに治療する事が大切。
膿が溜まれば溜まるほど悪臭は消えません。
風邪・ストレス・歯の炎症・アレルギーなど原因はさまざまなので、日々の生活習慣から気を付けるようにしましょう。
腸内環境と口臭の関係性
腸内環境が悪くなると口臭を悪化させる原因にもなります。
小腸には食べ物を消化して栄養分を吸収する役割、大腸には水分を吸収する事で便として排出する役割があります。
このいずれかの機能がうまく働かないと食べ物も消化する事ができず、便として排出しきれない事があります。
また、腸の環境が悪くなる事で腸の中の悪菌が増殖してガスが充満しやすくなります。
なので腸内環境が良くないと口臭の原因にもなるという事を覚えておきましょう。
胃だけでなく腸も含めて健康的な身体づくりが大切です。
胃薬で口臭は改善できる?
可能性としては十分に考えられます。
胃や腸の働きが悪い事で口臭を放っているのであれば、それらの環境を整えれば改善する見込みはあります。
実際に胃薬を服用してから口臭が改善されたという方もいます。
ただし、口臭が改善しないからと言って胃薬を多用・乱用しても改善しませんので、薬に関しては用量・用法を守って正しくご利用ください。
今すぐできる口臭対策
以上の事から、胃や腸の病気で合った場合には直ぐに口臭を改善するのは難しいと言えます。
しかし、誰しもが胃や腸にトラブルを抱えているわけではありません。何度もお伝えしていますが、口臭の原因にはいろんな事が考えられます。
口臭が気になった時、まず初めにお試し頂きたいのは以下の方法です。
- ・歯磨き、マウスウォッシュ。
- ・ブレスケア
- ・こまめな水分補給
- ・胃薬(胃の調子が悪い時)
これらを実施してすぐに改善できる場合には、一時的な口臭の可能性が高いのでそこまで気にする必要もないでしょう。
上記の方法を繰り返しても改善しない場合には、虫歯・歯周病・腸の病気・胃の病気・消化器系の病気なども考えられるので、病院で検査を受けるのが最善策です。
胃腸と口臭まとめ
という事で、胃と口臭の関係性についてはご理解頂けましたか?
必ずしも胃が関係しているわけではありませんが、こうした病気の類で口臭が悪化するケースも珍しくありませんので、その点は理解しておきましょう。
口臭がキツい男は女性にも煙たがられる事が多いですし、職場ではスメハラ認定されてしまう事もあるので、早めに対策する事が重要です!