ここ数日、Twitterを中心に話題となっているキャットコーリング(cat calling)。もしくはキャットコール(cat call)とも言います。
キャットコーリング、もしくはキャットコールがどんなものか、その意味を簡単に言うならば路上ハラスメント。セクハラや痴漢の一種です。
良識ある方ならば決して行わないであろうこの行為、一体何が問題なのかをまとめてみました。
イタリアでよくあるナンパもキャットコーリング(キャットコール)に含まれるのでしょうか?
目次からササッとチェック
キャットコーリング、もしくはキャットコールとは?
簡単に言えば、路上でのセクシャル・ハラスメントという意味合いを持つキャットコーリング(キャットコール)。
例えば、路上を普通に歩いている女性に対して、不愉快な言葉を投げかけたり、場合によっては暴力的・痴漢的行為に及ぶ事を総称して言います。
日本ではあまり馴染みのない光景ですが、海外の諸外国では日常茶飯事ともいえるのが、この問題の恐ろしい所です。
キャットコーリング(キャットコール)の現状がこちら
実際のキャットコーリング(キャットコール)がどんなものかは、こちらの動画を見てもらった方が分かりやすいでしょう。
これは、とある女性が黒いTシャツにジーンズという地味で目立たない格好で、マンハッタンの街中を10時間歩いてみたという検証のダイジェスト動画です。
様々な男性から声を掛けられるだけではなく、その言葉の内容が過激である事もしばしばで、酷い時は数分に渡って付いて来る(無言かつ無視しているのに!)…などという行為を受けているのがよく分かります。
英語で字幕が付いていますが、中でも良く出てくる単語の意味を調べてみると、あまり心地の良い言葉でない(スラング)である事もお分かり頂けるでしょう。
和訳アリのこちらの動画では…
「キャットコール」と呼ばれる路上でのセクハラ野次に対する意識改善のために作られた動画。
実際起きてる問題だから真剣に見なきゃいけないんだけど女の人が最高すぎて笑ってしまう。和訳あり。 pic.twitter.com/E6Fhmw2MSS
— キャない (@minn__jel) 2018年6月3日
一方でこちらの動画。今度は街中を地味な格好かつ無表情で歩いている女性が男性達に声を掛けられている…までは同じですが、こちらは見事に仕返しをしています。
先程の動画では英語ばかりで意味が分かりにくかったかも知れませんが、この動画ではキャットコーリング(キャットコール)でどんな言葉が掛けられるのかの一例が分かりやすくなっています。
通りすがりの見知らぬ女性に対する言葉や態度としてはあまりにも酷いと思いませんか?
ちなみにこちらの動画は”パロディ”となっていますので、実は全部フィクションの可能性もあります。しかし、現実に起こっている行為はこれらとそう変わりません。ほぼ同じです。
キャットコーリング(キャットコール)は完全に迷惑な行為
Youtubeにはこれら以外にも、キャットコーリング(キャットコール)の現状を伝える動画が数多く投稿されています。
これらの動画を見ると、女性達がいかに街中で見ず知らずの男性から不愉快な行為を受けているのか、一目瞭然です。
決して女性側の被害妄想や勘違い、事を大袈裟に言っているだけではないと思えませんか?
軽い挨拶だけならまだしも、明らかに相手の事を見下して卑猥な意味の言葉を掛けているのは、間違いなく痴漢・ハラスメント行為です。
イタリアのナンパもキャットコーリング?
キャットコーリング(キャットコール)とは何かや、その意味…単に見ず知らずの女性に声をかけるだけの行為だけではない事が少しはお分かり頂けたでしょうか?
しかし、キャットコーリング(キャットコール)はどの程度までの事を言うのかという線引きは曖昧です。突き詰めていえば、相手が不快に感じればそれがハラスメントです。
それでは極端な話、単に挨拶されただけでも痴漢やセクハラ認定されてしまう…などという声もありますが、そんな事を言っていては正直な所キリがありません。
それなら、イタリアで女性が現地の方によく声を掛けられる、というのは有名なお話ですが、あれらもキャットコーリング(キャットコール)になるのでしょうか。
今回の騒動の元となったのがこちらのツイート
女友達がイタリア旅行した話。
そこまで可愛くないのにナンパの嵐。カフェでイタリアの伊達男が女友達の背中を見て
「あれ、羽は? 空から落ちてきた天使だよね?」街中で爺ちゃんにいきなり花を貰い
「またイタリアに来ておくれ、バンビーナ」女友達、帰国して一言
「日本の男はあかんわ」— マッキー(牧原静夫) (@akumu_makky) 2018年8月25日
これに対して引用RTされたこちらのツイートが更に大きな話題となりました。
これは「キャットコーリング」と呼ばれる欧米型の痴漢行為です。日本人女性は痴漢だと知らずに喜ぶので、欧米の痴漢男たちの格好の標的。
仏国では最近この行為を規制する法律が成立しましたし、NY在住の女性が路上で声をかけてきた痴漢全員の写真をネットに晒す抗議活動をして称賛されていました。 https://t.co/cZ0uCcHIsQ
— 済州島みかん? (@99mina_jeju) 2018年8月26日
事の発端となったのはこれらのツイートです。
これによって、キャットコーリング(キャットコール)という言葉が再び大きく広まりました。
イタリアの『ナンパ』はキャットコーリングとは別物?
ここで疑問なのが、イタリアでよくあるとされているナンパはキャットコーリング(キャットコール)に該当するのかという事。
イタリアで受けたナンパの口説き文句なんかを見ていると、先程動画でご紹介いたキャットコーリング(キャットコール)とはまた少し違うのではないかとも思われます。
確かに、変な下心がない様な声掛けはまだ良いのだろうか?とも思えますが、イタリアでのナンパの実態とはどんなものなのでしょうか。
イタリアのナンパに関してこんな意見が…
このご意見はこちらのYahoo知恵袋から引用させて頂きました。
イタリアに12年在住されていらっしゃる方のお話なので中々参考になります。
詰まる所、イタリアでもキャットコーリング(キャットコール)は起こっている様です。
キャットコーリング(キャットコール)問題の本質は?
それでは最後に、このキャットコーリング(キャットコール)の何が問題なのかも改めて見てみたいと思います。
まずそこには、大前提として、個々の人間の尊厳は尊重されるべきであるという事が言えると考えられます。
個々でモノの捉え方・考え方は違う
キャットコーリング(キャットコール)をする側にせよ、される側にせよ、人間という種族は同じでも当然ながら個々によってモノの考え方は違うという事がまず言えます。
する側は何らかの考えや下心があって、そういった行為に及んでいるのでしょう。もしくは本能的に行動しているのかもしれませんが。
対して、される側にも勿論感情があって、行為に対する考え方・受け取り方も違います。同じ行為でも不快に感じる度合いは人それぞれです。
恐らくこの辺りで互いの在り方がバッティングするのではないかと予想されます。
『相手が』不愉快に思う事はしない、が鉄則
ここで大切なのが、人間関係とは自分と相手の相互で成り立つものだという事。こちらは良いけど相手は駄目、では関係は成立しません。互いの歩み寄りが肝要です。
相手にどの程度の言葉を掛けたら痴漢やセクハラになるのか、という基準や線引きはかなり難しいものです。
相手が不快ならば不快、な訳ですが、それではお話にならないと思っている方も多い様に思えます。
モテる・モテないに限らず、誰かとより良い人間関係を築きたいのであれば、『相手が』不愉快に思う事はしない、というのは基本中の基本と言えます…難しい場合もありますが。
キャットコーリング(キャットコール)とは?その意味と実態まとめ
今回の記事では、最近話題となっているキャットコーリング(キャットコール)についてご紹介しました。
その意味合いは路上ハラスメントや痴漢という事で、これに苦しんでいる女性が数多くいる事も事実です。
女性の方は特に、海外旅行の際には気を付けて頂ければと思います。